銀座は「あづま通り」に店を構えます
当店の古いお客様は昔はこの通りに呉服屋がいっぱい軒を連ね春、夏、秋物と「通りを端から端へと歩けばその年に傾向が分かったものよ」と仰ってました
今は数軒と成って仕舞い又、毎日着る衣服でも無く成っている現在
それでも、季節を成る可く取り込む様に、もの創り、ウィンドディスプレーに工夫をして居ります
前にも書きましたが、
殆どの商品を未だに自製している呉服屋ですので季節、使用目的によって主張が強いと思われる向きもありますが、その方だけに特別に提供された一品と理解して頂けたら「楽しいのでは」と思うのですが
当店の古いお客様は昔はこの通りに呉服屋がいっぱい軒を連ね春、夏、秋物と「通りを端から端へと歩けばその年に傾向が分かったものよ」と仰ってました
今は数軒と成って仕舞い又、毎日着る衣服でも無く成っている現在
それでも、季節を成る可く取り込む様に、もの創り、ウィンドディスプレーに工夫をして居ります
前にも書きましたが、
殆どの商品を未だに自製している呉服屋ですので季節、使用目的によって主張が強いと思われる向きもありますが、その方だけに特別に提供された一品と理解して頂けたら「楽しいのでは」と思うのですが
きものは着物
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基本は数百年前
無尽蔵な溢れんばかりの
意匠 色 生地 地紋
全て手の為せる業
作品を御高覧賜われれば

刷り箔 市松に切り箔散らし
遥か以前、琵琶湖の伝説「三井の晩鐘」と云う舞踊作品がありました。舞台背景、衣裳を加山又造氏がディザインし、龍のうろこの雰囲気を刷り箔と云う技法で表現為さっています。刷り箔処理をする部分はベースと成る白生地に一色、何かの色を無地染めして更に、その上に本金箔を貼り、うろこの立体感を出す為に恰も描いた様に本金箔をこすり取る、その様な作業をして龍のうろこが現れるのです。本来、三つ鱗に代表される紋所は三角形ですが帯の柄裄としては市松の方が落ち着きが良いのでお太鼓は市松採りにしました。
箔下の生地に染める事を「落とし」と言いますが、この帯の落としはモスグリーンで金色との対比では、本金の派手さが抑えられて、画面上に散らされている切り箔も適度に際立っていると思います。

お太鼓市松 手綱の前帯
市松の帯の前帯も市松で表現しようと思ったのですが割付の点で面白みが無いと思い(斜め横段縞これを手綱と言いますが)手綱で表現しました。前帯は一切、大場面の箔使いはせずに切り箔散らしを施して存在感を強調しました。帯締めを如何にするか楽しみです。

薄茶地もや暈しに蔦 付け下げ
蔦の柄は呉服の場では季節性は左程考えて居りません。夏にも冬にも使いますのでとても便利な柄です、蔦だけを配置しても良いし、唐草を絡ませても良し、柄の大小変化も、主張もしないさり気なさが宜しいと思います。地色は単純に無地にして仕舞いますと大人しく成りすぎてしまいます、そこで靄暈と云う染め方で薄茶色をベースに据えました。従って全体の仕上がりは、装いとしては控えめ、出ず入らずと言えましょう。

経絽薄鼠地洋花付け下げ
経絽は盛夏(7月、8月)の物です、薄い青み掛かった地色に何と特定出来ない白い花をアッサリと散らしている、視覚的に暑さを凌げる様な、在るよる様でいて無い一枚です、柄の大きさも小付けですから年齢的に幅が広くあらゆる年代に添えるのではと思います。合わせる帯についてですが薄色では無い、柄もメリハリが感じられない様なものでは無いハッキリした、もし可能なら「物語性」のある様な帯を付けたら如何でしょうか。
風鈴売り
鏑木清方さんの有名な模写をしたものですが「風鈴売り」です。戦後暫く迄、無論江戸時代は無論の事ですが「金魚売」等も含め夏の風物詩でした。
アクセス
銀座店
東京都中央区銀座五丁目9番14号
TEL・FAX 03-3574-6451〜2
東京都中央区銀座五丁目9番14号
TEL・FAX 03-3574-6451〜2